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YOKOHAMA STRENGTH&CONDITIONING ヨコハマ ストレングス&コンディショニング

NEWS

側弯症に対する運動療法とその効果

YOKOHAMA STRENGTH&CONDITIONINGの香山です。

当施設では2021年1月より「側弯トレーニング®」をご提供しています。
今回は当施設でトレーニングを継続されている方で、
背骨の弯曲が改善した事例についてご報告させていただきます。

1.特発性側弯症と機能性側弯症の違いと考え方

「特発性側弯症」は原因不明とされていますが、遺伝子の関与が疑われています。
ご親族の中に側弯症の方がいる場合は特発性であることが疑われます。
背骨を後ろから見ると胸部右凸・腰部左凸での弯曲が典型的で、
横から見ると背中(胸部)が真っすぐになっていることが多いです。
長年に渡る背骨の弯曲により、背骨自体や椎間板が変形することがあります。

一方、「機能性側弯症」はご親族の中に側弯症の方がいない場合に疑われます。
動作や運動で偏った身体の使い方、生活習慣などから起こることが考えられ、
クラシックバレエ、水泳、バイオリン演奏などを行う成長期のお子様では特に注意が必要です。
また、脚の長さの左右差や頭の位置の偏りなど、身体特性が関与することもあります。

成長期のお子様の場合、身長の伸びに伴って背骨の弯曲が進行する傾向にあります。
良くも悪くも変化しやすい時期に正しい身体の使い方を習得することは非常に重要です。

posture2

2.紹介①

胸部右凸・腰部左凸で腰部の弯曲が大きい男子中学生。
側弯症の家族歴はありません。
幼少期から運動は活発に行っていました。
最初は学校検診で背骨の弯曲を指摘され、
その後から整形外科で半年に一回レントゲンのチェックを受けるようになりました。
成長期のため半年で腰部の弯曲角度が15°進行して、装具を作製することになり、
同時期に当施設のご利用を開始されています。

2-1.エクササイズ内容

身体の軸を引き伸ばす感覚を学習することから開始。
その後は弯曲が大きい腰部に対して、
凹側を伸ばして支える筋力を促すようなエクササイズを入念に行いました。

2-2.改善までの期間と注意点

月2回の身体チェック・運動指導を4か月間行って、
その後月1回チェックで継続しています。
8か月間継続した時点で、弯曲角度が10°改善しました。

本事例は左脚が右脚に比べて短いことが特徴的でした。
左脚が短いことにより左右の骨盤の高さに差が生じて、
歩行時に腰部凹側がより縮む様子がありました。
また扁平足もあって足部が不安定な状態もあったため、
インソールを作製し、左脚に9㎜の補高を加えました。
靴下の中に入れられるように作製してあるため、
屋内外で常に生活で使用してもらっています。

 

3.紹介②

胸部右凸・腰部左凸の弯曲がある女子中学生。
側弯症の家族歴はありません。
幼少期からの運動経験が少なく、
頭の位置の偏位とお腹が前に出る姿勢が特徴的。
整形外科で半年に一回レントゲンのチェックを受けています。
作製した装具を使用していましたが、徐々に弯曲が進行。
手術以外で予防する方法を模索する中で、
当施設のご利用を開始されています。

3-1.エクササイズ内容

まずは腹圧を高める運動を中心に行いました。
身体の軸を引き伸ばす感覚を学習するために、
背骨を長くして支えることを意識する運動を行いました。
その後は背骨の凹凸に合わせて、
深呼吸しながら矯正していく運動を加えていきました。

3-2.改善までの期間と注意点
月2回の身体チェック・運動指導を行い、
4か月間の継続で、弯曲角度が5°改善を認めました。

幼少期から運動経験が少ないこともあり、
身体を支える基礎の筋力(抗重力筋)が少ない状況であったため、
最初は運動負荷の低いメニューから開始しました。
徐々に筋力の向上を認めたため、
少しずつ運動負荷を高めていきました。

本事例の特徴としては歩行動作の不安定性でした。
腕をほとんど振らず、上半身が揺れて胸部凹側がより縮む様子がありました。
筋力の向上とともに歩行指導も併せて行い、
動作が安定するようになりました。

4.まとめ

側弯症についてはまだわかっていないことが多くあるため、
生活習慣や身体特性を把握して必要なアプローチを選択していくことが解決の近道であると考えています。
今回は良い結果が得られた事例について報告させていただきましたが、
経験則として、生活習慣や身体の使い方の癖で弯曲が進行していくことは大いにあります。
つまり、日々の意識や運動習慣の継続が重要であるということです。

今後も側弯症の方に対しての運動療法の効果について、
情報発信していきたいと思っています。